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2020年10月21日 公開

東証1部の食品メーカーH社~子会社で架空売上と在庫過大計上が発覚|特別情報

中国の連結子会社で架空取引と在庫の過大計上が相次いで発覚し、上場廃止の瀬戸際に立たされている。テレビCMで有名なわかめスープやドレッシングなどの家庭用食品や業務用食品のほか、加工食品用の原料や改良剤、ビタミン類等の製造を手掛けている。海外への展開にも積極的で、中国や東南アジアほか、米国、ドイツに現地法人を置いている。架空取引が発覚したのは中国・山東省にあるX社。平成6年にレトルト食品用の冷凍野菜の輸入を目的に買収したが、中国産食品に対するイメージの悪化から現在は取り扱っていない。そのX社は27年まではある程度の利益を上げてきたものの28年以降になると赤字が続き、29年以降は銀行借入れに対して当社が保証を付けたり、資金援助しなければ立ち行かなくなっていた。X社がエビ加工品の架空取引をするようになったのは同社の決算月にあたる30年12月からで、同月は8億円余りの架空取引が行われた。令和1年12月期になると1年を通じて行われ、その額は116億円に上った。同期のエビ加工品販売の総額は124億円であるから、その取引のほとんどが架空であり、X社の売上高全体の7割以上に及ぶという。こうした経営がまかり通ってきた背景には完全子会社であるにもかかわらず事業上の関係が希薄であり、X社の人事に当社が関与してこなかったことなどを挙げている。一方、当社が設置した特別調査委員会による実施調査に対し、X社は国家機密や社内の共産党委員会に関係する情報の流出、従業員のプライバシー等を理由に拒絶し、十分な調査はできなかったという。当社は平成31年3月期決算について売上高8億円、純利益8億円を減額する訂正をしたが、令和2年3月期は売上高123億円を取り消し、売上原価120億円を水産加工品取引関連損失として特損計上した。こうして3か月遅れで提出された有価証券報告書に対し、監査法人は十分かつ適切な監査証拠を入手することができなかったとして、限定付適正意見にとどめた。そのX社の今年8月度において、滞留していた原材料や製品の一部を廉価で販売し約26億円の営業損失が発生したため説明を求めたところ、当社とX社との間で在庫の仕入・製造時期の認識に相違があることが判明し、過年度の棚卸資産が過大計上されていた疑いが新たに生じたため、前回の特別調査委員会に改めて調査を委嘱することとなった。X社には売掛金や銀行入金額を管理するシステムがなく…

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