2019年12月5日 公開

(株)ＡＩコーポレーション（旧商号・(株)Ｔ．Ｆ．Ｋ）

【業種】 保険代理店経営
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 196億円内外

東京支社新春情報会（H31.1.31、H31.2.8）他で既報。12月5日、東京地裁へ民事再生手続開始を申し立てた。申立代理人は柴原 多弁護士（西村あさひ法律事務所、東京都千代田区大手町1-1-2、TEL 03-6250-6200）など9名。監督委員は奥田 洋一弁護士（森・濱田松本法律事務所、東京都千代田区丸の内2-6-1、TEL 03-5223-7718）。

平成16年5月創業、生命保険17社、損害保険11社商品を扱う乗合型代理店「Ｅ保険プランニング」を全国展開。経営者や社員向けに全国各地でセミナーを開催し、平成29年5月期には年商67億2,200万円内外を計上していた。

しかし、今年に入り借入金の返済リスケ要請に伴うバンクミーティング開催や、不適切会計による5億円内外もの追徴課税、更に黒川前社長による会社資金の私的流用疑惑も発覚し動向が注目されていた。

その後、大規模な粉飾決算が明らかになり、これまでの資産超過とは異なり実態は百数十億円もの大幅債務超過だったことに加え、売り上げも実際とは大きくかい離することなどが判明した。複数回にわたりバンクミーティングを重ねる中、私的整理も含めた再建を模索していたが、取引金融機関が多数に及び、当初より調整は難航することが予想されていた。今年9月上旬に行われたバンクミーティングでプレパッケージ型の民事再生手続開始を申し立てる方針を決めると、水面下でスポンサー探しを進めていた。

この結果、(株)光通信（法人番号：9013301019047、東証1部上場、東京都豊島区）の子会社である(株)ＮＦＣホールディングス（法人番号：1011101060955、東証ＪＡＳＤＡＱ上場、東京都新宿区）がスポンサーに決定した。これを受け同社は12月1日に会社分割により子会社の(株)Ｅ保険プランニング（旧商号・(株)Ｅ保険、同所）に旧・(株)Ｔ．Ｆ．Ｋの保険代理店事業に関する権利義務を承継し、12月2日付で現社名へと変更した。このため同社の民事再生手続開始申立に伴う一般契約者への影響はない。