東証プライム上場の産業ガス製造R社~不正会計問題一巡も依然注目度高く|特別情報
昨年発覚した不適切会計により提出期限が延長されていた令和8年3月期決算が7月31日に公表され、639億円の最終赤字に転落した。併せて過年度決算の訂正も実施され、不祥事の処理は一旦完了している。一刻も早く信用回復に努めたいところだが、周囲の注目度は依然として高いままである。産業ガス国内2位の大手で医療用酸素ではトップシェアを誇る。連結子会社206社を含む合計260社でグループを形成し、M&A戦略による他分野への進出にも積極的である。不祥事の概要としては、昨年7月に連結子会社であるX社において損失の先送りなど在庫を巡る不適切な会計処理が発覚した。これを端緒として社内調査を進めた結果、複数の子会社及び当社のプラントガス部門でも同様の不適切会計が確認されたため、10月に特別調査委員会が設置され、グループ全社を対象として調査が行われてきた。今年3月31日付で公表された特別調査委員会による調査報告書では、当社を含むグループ37社で不適切会計が長年にわたって行われていたことが認定された。詳細は割愛するが、不良在庫の損失処理の先送り、売上の過大計上など不正の手法も各社によって様々となっている。また、特別調査委員会はこうした不正が行われてきた原因として、グループ内のガバナンス不全に加え「経営トップによる業績達成に対する過度なプレッシャーが存在した」「経営トップ自らが不適切な会計処理を容認していた」「マネジメント層が経営トップに忖度し内部統制が有効に機能していなかった」などと指摘。当時の経営トップであった代表取締役会長CEOによるワンマン経営体質を断罪している。不適切会計による影響額は売上収益で約667億円、営業利益で約332億円とされている。問題発覚を受けて7月31日まで提出期限が延長されていた令和8年3月期の有価証券報告書が同日公表され、冒頭のとおり639億円の最終赤字を計上した。これと併せて令和3年3月期から遡って過年度決算の訂正が実施された。また、不適切会計の根源となっていたCEOは昨年12月3日付で取締役を辞任し相談役に退いていたが、調査完了を受けて今年3月31日付で相談役も辞任している。これをもって不適切会計問題の処理は一旦完了となり、再発防止に向けた取り組みへと舵が切られている。しかし・・・
続きを読むには特別情報の会員申込みが必要です。
詳細は小社までお問合せください
特別情報とは
「倒産してからでは遅い」という声をよく聞きます。
たしかに与信管理や審査では事前の兆候について社内外からの幅広い情報収集は不可欠ですが、現実にはなかなか容易ではありません。
実は東京経済の「特別情報」は、独自の取材ルートと確かな実績で長年にわたり金融機関・総合商社をはじめとする審査のプロたちから一目置かれています。
審査マンの心強いパートナーとして、「特別情報」のご活用をお勧めします。
詳しくはお気軽にお問合せください。
無料お知らせメール登録
債権・動産譲渡登記リスト、問合せ集中ランキング、特別情報が更新されたことをお知らせするメールサービスを実施しております。 メールサービスの登録は無料です。お気軽にお申込み下さい。