(株)オルツ|東京都港区
【業種】
AIサービス
【倒産形態】
民事再生手続開始申立
【負債総額】
24億円
東証グロース上場
特別情報東京版(R7.5.1、R7.5.27、R7.7.24)で既報。7月30日、東京地裁へ民事再生手続開始を申し立て、保全処分および監督命令を受けた。監督委員は武田康弁護士(みずき総合法律事務所、東京都新宿区市谷八幡町13 東京洋服会館6階・7階、TEL 03-6280-8701)が選任された。負債総額は約24億円。なお、上場企業の倒産は日本電解(株)(東証グロース上場、法人番号:3010001176546、茨城県筑西市、令和6年11月民事再生手続開始申立、令和6年11月28日付本情報号外で既報)以来8カ月ぶりになる。
平成26年11月設立のAIサービス業者。議事録作成アプリ「AI GIJIROKU」の開発・販売を手がけていた。30カ国語に対応し、リアルタイムで社内会議などの自動テキスト化を行うなどの利便性が評価され、大手企業を中心に導入が進んでいた。大手企業との提携や共同研究を推進したほか、ベンチャーキャピタルなどから出資を得て業容を拡大。令和6年10月には東証グロース上場を果たし、同年12月期の売上高は60億5,728万円を計上した。
ところが、今年4月に「AI GIJIROKU」の有料アカウントに関して、一部の販売パートナーから受注した売り上げについて、実際に利用されていないにもかかわらず、売り上げを過大計上したとの疑義が発覚したことで、令和7年12月期第1四半期決算発表を延期し第三者委員会を設置。さらに今年6月には、実態のない架空取引を繰り返す循環取引で売り上げを水増しして有価証券報告書などに虚偽記載をした疑い(金融商品取引法違反の疑い)で、証券取引等監視委員会が4月に当社の本社や関係先を強制調査していたことが報じられた。
7月に公表した第三者委員会の調査報告書によると、「AI GIJIROKU」販売パートナーから受注したとする売上高の大半は架空であり、広告宣伝費や研究開発費の支払い名目で支出し、広告代理店を経由して販売パートナーに支払い、最終的に当該販売パートナーから支払いを受けるなどの循環取引による粉飾決算を行っていたことが明らかになった。こうした不正取引により、令和6年12月期までの売上高の大半が過大計上だったとの指摘を受けた。
第三者委員会の調査結果を受けて、7月25日付で東証より監理銘柄に指定されたほか、7月28日付で代表交代を公表した。動向が注目されていたなか、事業価値の毀損と財務状態の悪化が深刻となるおそれがあることから、申し立てに至った。
今後は、事業を継続しつつスポンサーを探索し、再建を図るとしている。
法人番号 | 2010601047081 |
業種 | AIサービス |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 東京都港区六本木7-15-7 新六本木ビルSENQ六本木402 |
設立 | 平成26年11月 |
創業 | 平成26年11月 |
従業員 | 23名 |
代表者 | 日置友輔 |
資本金 | 2,405万4,500円 |
負債総額 | 24億円 |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2025年07月24日
2025年05月01日
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