2024年9月18日 公開
東証スタンダード上場の食品・通販事業B社~創業家による債務免除と株式売却|特別情報
令和6年3月期まで11期連続赤字で73百万円の債務超過となり、継続企業の前提に関する疑義注記は記載されたままとなっている。打開策として、6月に第三者割当増資で2億円を調達して債務超過を解消し、並行して創業家らによる債務免除が相次いでいる。食品事業、インターネット通販事業、化粧品事業の3事業を展開している。祖業である食品事業のうち、飲料は日本初の水出しパック麦茶などでおなじみだが、市場環境の悪化から5年3月期に自社工場による製造を終了し、ファブレス化による固定費の削減を図っている。珍味は中国の子会社で生産するビーフジャーキーのことで、中国国内での販売が好調に推移している。ネット通販事業は輸送コストの上昇により、黒字事業ではあるものの利益率は大きく低下している。一方、4年5月に参入した化粧品事業は食品事業とのシナジーを発揮できないまま、過剰在庫を抱えて棚卸資産の評価損を計上するなど、未だ黒字化には至っていない。資金調達も困難な状況で、借入金6億64百万円のうち、銀行からはほとんどなく、残りはノンバンクや創業家、元取締役からとなっている。なお、当初は今年3月末までに第三者割当増資を実施して債務超過を回避しようとしたが、割当先に関する開示内容に誤りがあったため、中止を余儀なくされるというお粗末な事態が発生している。8月に入ると、筆頭株主であり、5月に取締役を退任したX氏が当社への貸付金30百万円の債務免除を行った。続いて創業家の一人で6月まで代表取締役会長を務めていたY氏が貸付金19百万円の債務免除を行い、9月には50百万円のデット・エクイティ・スワップを行うと表明している。Y氏といえば・・・
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