2023年9月13日 公開

(株)ＡＮＯＶＡ（アノヴァ）｜青森県上北郡

【業種】 カラーフィルター・タッチパネルセンサー
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 12億2,000万円内外

9月7日に青森地裁へ破産手続開始を申し立て、同日同地裁より破産手続開始決定を受けた。破産管財人は沼田 徹弁護士（沼田法律事務所、青森市長島2-19-11、TEL 017-777-7700）が選任された。負債総額は債権者80名内外に対して12億2,000万円内外が見込まれている。

平成22年11月29日に青森地裁に破産手続開始を申し立てたエーアイエス(株)（青森県上北郡六ヶ所村、液晶カラーフィルター製造、負債総額57億円内外、平成22年11月30日付本情報号外で既報）の事業を引き継ぐ形で設立し、平成27年12月にはタッチパネル製造を手掛ける(株)翔栄（法人番号：3070001013446、群馬県伊勢崎市）が過半数の株式を保有し親会社となった。カラーフィルターやカーナビ用のタッチパネルセンサーの製造販売を行い、平成28年6月期の売り上げはピークとなる21億6,000万円内外を計上。

しかし、その後発生した世界的な半導体不足による自動車市場の冷え込みの影響で減収を余儀なくされ、令和2年3月期（決算月変更）の売り上げは10億3,400万円内外まで落ち込み、同期は3億円近い赤字を計上した。令和3年3月期は受注が好転したことや助成金や補助金収入もあって黒字決算としたが、以降は半導体不足も回復せず令和5年3月期の売り上げは6億円を割り込んでいた。

この状況の中、親会社の(株)翔栄が9月1日付で主要事業を他社に譲渡し、同社からの支援が受けられなくなったことで事業継続を断念した。なお、従業員66名は9月7日付で全員解雇された。