2023年5月29日 公開

続報／(株)マキノ出版｜東京都中央区

【業種】 出版
【倒産形態】 再生手続廃止
【負債総額】 15億7,200万円内外

3月3日付本情報号外で既報。3月2日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立て、同日保全・監督命令、3月7日に民事再生手続開始決定を受けていた当社は5月29日、東京地裁より再生手続廃止および保全管理命令を受けた。今後、破産手続きに移行する方針。保全管理人は監督委員であった安藤 信彦弁護士（安藤総合法律事務所、東京都千代田区永田町2-14-3 東急不動産赤坂ビル8階、TEL 03-3597-7700）が選任された。負債総額は15億7,200万円内外。

昭和52年10月設立の出版社。売上高の7割近くを占める健康雑誌「壮快」をはじめ、美容や健康を掲載する「ゆほびか」、最新家電や文房具などを紹介する実用情報誌「特選街」の発行を手掛けていた。その一方で定期的にムック本を発行する中、「最強の野菜スープ」シリーズがベストセラーとなり、最盛期となる平成16年2月期の売上高は36億1,800万円内外を計上していた。

しかし、近年は活字離れやインターネットへのデジタル化が進み業界環境が悪化。年々雑誌の売り上げが減少し、令和3年10月には「特選街」の休刊などもあり、令和4年2月期の売上高は14億5,600万円内外まで落ち込んだ。この間、赤字を散発し、財務面も大きく棄損し、厳しい経営が続いていた。令和4年11月ごろから任意整理による再建を目指しスポンサーを探していたが難航し、今年3月に民事再生手続開始による再建を図っていた。その後、「壮快」「安心」「ゆほびか」や一部のムック本を別会社に譲渡していたが、残る事業についてスポンサーは現れなかった。5月18日、社員総会を行い全社員に解雇を言い渡している。