2023年2月3日 公開

(株)ビーリンク｜神戸市中央区

【業種】 物流ソリューション事業
【倒産形態】 破産手続開始申立
【負債総額】 50億円内外（推定）

---

特別情報兵庫版（R4.7.14）において、大規模な粉飾決算で既にバンクミーティングが開催済みであることを報じ、特別情報兵庫版（R4.11.17）では、関連会社が所有する前本社不動産が金融機関の主導で売却されていたことなど近況も伝えてきた同社は、2月1日に神戸地裁へ破産手続開始を申し立てたことが判明した。申立代理人は弁護士法人あすなろ あすなろ法律事務所（大阪市中央区南本町1-4-10 ＳｔｏＲＫビル4階、TEL 06-6268-5070）。同法律事務所側は「その件については現状一切お話できないことになっている」とのことだが、負債総額は50億円内外に上るものと推定される。2月3日午前9時現在、本社事務所はシャッターが下りた状態で、事業停止を知らせる貼り紙は確認されない。

平成17年11月に大阪市で設立、平成19年に神戸市へ本店を移転した物流ソリューション業者。創業地の大阪に支店、兵庫県尼崎市と名古屋市には営業所を設置し、倉庫管理事業の他に人材派遣も行い、令和元年11月にはスペインの名門サッカークラブ・バルセロナでもプレーし、現在は地元クラブ「ヴィッセル神戸」でプレーを続けるイニエスタ選手がプロデュースするスニーカーブランド「ＭＩＫＡＫＵＳ（ミカクス）」の日本旗艦店（神戸市中央区）も運営するなど積極的な事業展開により、令和3年10月期の売上高は46億2,000万円内外を計上していた。

しかし、順調な経営が続いていたと思われた令和4年3月ごろ、一部金融機関へ融資を打診した際に決算書への疑問を抱いた担当者が追及したことなどで粉飾決算が発覚。その後に行われたバンクミーティングでは、粉飾決算の内容が10数行ある取引金融機関のほぼすべてに対して違う決算内容を提出していた上、期間も10年以上にわたるという非常に悪質なものであったことなどから、当初より銀行団は支援に難色を示していたという。

更に、多額の簿外債務があるといわれていた中には、使途不明金として6億円内外もの貸付金が計上され、中身は代表者の妻向けの高級ブランド品購入費用や代表者夫妻のパーティー費用などが含まれていたとの話も浮上。兵庫県中小企業活性化協議会のもと、スニーカー事業の撤退などをはじめとして、スポンサー企業の選定による再建を模索していたが、一部ではそのスポンサー候補の企業にも問題があるのではとの見方もあり、やはり銀行団からの支援が得られる見通しが立たなかったことから、ここにきて事業継続を断念し、今般の措置となった。

業種	物流ソリューション事業
倒産形態	破産手続開始申立
所在地	神戸市中央区琴ノ緒町5-7-18
設立	平成17年11月
従業員	75名
代表者	萩田 真史
資本金	6,000万円
年商	46億2,000万円内外（3/10）
負債総額	50億円内外（推定）

特別情報とは

「倒産してからでは遅い」という声をよく聞きます。
たしかに与信管理や審査では事前の兆候について社内外からの幅広い情報収集は不可欠ですが、現実にはなかなか容易ではありません。

実は小社の「特別情報」は、独自の取材ルートと確かな実績で長年にわたり金融機関・総合商社をはじめとする審査のプロたちから一目置かれています。

審査マンの心強いパートナーとして、「特別情報」のご活用をお勧めします。
詳しくはお気軽にお問合せください。