2020年3月4日 公開
東証1部のアパレルＳ社～売掛金回収難でＧＣ疑義注記｜特別情報
2月25日に遅れていた決算発表を行ったが、本業不振に加え、グループ会社向けの売掛金が回収できず、53億円もの貸倒引当金を繰入れたことから、79億円の営業損失計上を余儀なくされた。営業キャッシュフローも45億円のマイナスで、資金繰りに問題があるとしてゴーイングコンサーン（ＧＣ）の疑義注記が行われる事態となった。株価も急落している。回収が滞っている相手先は香港のＸ社。当社の親会社である中国のアパレル大手Ｙ社の子会社で、いわば身内だ。当社からは羊毛、綿花、綿糸、生地など繊維原料を販売したというが、Ｘ社サイドは「米中貿易摩擦などの影響で資金繰りが悪化している」として現在まで代金が支払われていない。また、Ｙ社も連帯債務者となっているにもかかわらず債務履行に応じていない。取材に対し当社では「Ｘ社への売上は三国間貿易によるものだが、商品はたしかに実在している」と架空・循環取引の可能性については否定した。一方、Ｘ社だけでなく、親会社も支払いに応じないことについては「親会社から当社に派遣されている中国人取締役を通じて債務履行を求めているが･･･
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