2025年5月14日 公開
東証プライム上場の絶縁材メーカーN社~債務履行に懸念でGC重要事象|特別情報
債務の支払いに懸念が生じていることから令和7年1月期決算で再び継続企業の前提に関する重要事象等を記載している。リチウムイオン二次電池に使われる絶縁材の専業メーカーで、代表の母国である韓国の連結子会社X社とX社の持分法適用関連会社であるY社で製造を手がけ、製品の90%以上を韓国電機大手グループへ販売している。将来性が見込める分野だけに設備投資には積極的で、平成29年12月期あたりから年商規模を上回る投資を行ってきた。だが、同期は償却負担を吸収できずに赤字転落し、赤字は令和3年12月期まで続いた。これらの投資資金は主に金融機関からの借入れで賄ってきたが、令和に入ると増資や新株予約権の発行に頼るようになり、それも限界に達して3年9月にはY社の株式の一部を売却して156億円を調達した。その後Y社が4年9月に韓国コスダックに上場して400億円あまりを調達すると、6年1月期の設備投資額は505億円に跳ね上がる。しかし、7年1月期の売上高は期初予想の500億円に反して310億円にとどまった。その要因は連結子会社であったY社が同期の第3四半期から持分法適用関連会社となったためである。当社と連結子会社のX社が保有するY社の株式は議決権ベースでは36.2%しかなく、協力するファンドの賛同を得て議決権の過半数を維持していた。しかし、同ファンドが昨年8月以降、Y社株の一部を売却したために連結を維持できなくなり、連結対象から外れて持分法となったためだ。ちなみに、Y社の5年12月期の業績は売上高327億円、経常利益56億円、当期純利益55億円と極めて良好でグループの稼ぎ頭となっていた。今後は…
続きを読むには特別情報の会員申込みが必要です。
詳細は小社までお問合せください
特別情報とは
「倒産してからでは遅い」という声をよく聞きます。
たしかに与信管理や審査では事前の兆候について社内外からの幅広い情報収集は不可欠ですが、現実にはなかなか容易ではありません。

実は東京経済の「特別情報」は、独自の取材ルートと確かな実績で長年にわたり金融機関・総合商社をはじめとする審査のプロたちから一目置かれています。
審査マンの心強いパートナーとして、「特別情報」のご活用をお勧めします。
詳しくはお気軽にお問合せください。
無料お知らせメール登録
債権・動産譲渡登記リスト、問合せ集中ランキング、特別情報が更新されたことをお知らせするメールサービスを実施しております。 メールサービスの登録は無料です。お気軽にお申込み下さい。