2019年5月10日 公開

(医)社団桃栄会｜東京都板橋区

【業種】 病院経営
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 10億3,500万円内外

特別情報東京版（H29.5.19、H29.6.9、H29.6.20他）および東京支社月例・夏期・新春情報会（H27.8.6、H28.2.4他）で既報。4月24日に東京地裁より破産手続開始決定を受けた。破産管財人は高橋 弘子弁護士（たかはし総合法律事務所、東京都豊島区巣鴨2-11-4 第3高橋ビル7階、TEL 03-5980-2688）が選任された。負債総額は債権者200名内外に対し10億3,500万円内外が見込まれている。破産債権の届出期間は5月29日まで。

昭和41年6月に開院し、平成12年8月に法人化した病院。板橋区でベッド数102床を擁する中規模の一般病院「木村牧角病院」を運営していた。個人病院時代から外科病院として知られる他、内科、消化器科、循環器科、整形外科、形成外科などの診療を多岐に手掛け、東京都指定二次救急医療機関として、近隣住民を対象に連携医療機関からの紹介入院も受け入れていた。ピークを迎える平成14年3月期は年収入高12億5,000万円内外を計上していた。

その後、患者数が漸減する中、過去に計上した特別損失によって債務超過状態に転落。以降は訪問診療の開始や老人福祉施設との提携などで診療患者確保に努めるも、近隣医療機関との競合や施設老朽化によって平成28年3月期年収入高は9億8,900万円内外まで落ち込んでいた。以降、病院の新築・移転計画を立てるも進行せず、借入金負担が重くのし掛かり資金繰りは悪化。平成29年6月には行き詰まりが表面化して、以降は病院の休止状態が続いていた。