2017年12月27日 公開
(株)PROEARTH|神奈川県厚木市
【業種】 建機販売・レンタル
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 92億1,510万円内外(29/7期末)
かねてより循環取引の風評が飛び交う中、10月2日に親密先の(株)日商(10月2日付本情報号外にて破産手続開始申立準備を既報、仙台市青葉区、土木工事)が破産手続開始を申し立て、不良債権が発生した影響もあり、その後の資金繰りが注目されていたが、12月26日に東京地裁へ民事再生手続開始を申し立て、12月27に監督命令を受けた。申立代理人は中嶋 公雄弁護士(東京都中央区銀座6-4-8 曽根ビル6階、TEL 03-3574-5490)、監督委員には三山 裕三弁護士(三山総合法律事務所、東京都千代田区六番町13-12、TEL 03-3234-2750)が選任されている。負債総額は平成29年7月期末時点で92億1,510万円内外だが、簿外債務として手形割引残高6億円内外、またリース債務として35億円相当が見込まれており負債総額は変動する可能性がある。
平成19年9月創設の建機販売およびリース・レンタル業者。大手建機メーカー系列の販売店での営業経験を生かし松井代表が(株)プロアースを設立、平成19年11月には(株)プロアースエンタープライズへ、平成22年7月に現社名に変更した。
主に解体建機を中心に取り扱い、平成23年3月の東日本大震災をきっかけに東北地区に進出。宮城県内に1支店、1営業所を置く他、福島県内にも営業所を開設し関東と東北地区をエリアに展開。平成27年7月期に83億円内外だった売り上げは平成28年7月期になると一気に129億円内外にまで拡大。その後、平成28年4月の熊本地震発生を受け、平成28年6月に熊本支店を開設したことで、平成29年7月期の売上高は177億1,783万円と前期を上回り、営業・経常利益ともに過去最高を更新していた。
しかし、事業急拡大とともに冒頭の循環取引や融通手形規模が膨らみ、一部の取引先が懸念を示したため、昨秋ごろより今春先にかけて当該取引形態の解消を図ってきたが、この過程で資金繰りは一段とひっ迫。更に3月ごろに入った国税調査で数億円にのぼる追徴課税を強いられていた。そして冒頭の(株)日商との取引において、関係会社を含め総額2億円超の不良債権が発生。10月以降の決済については取引先の支援を得ながら辛うじてしのぎ、12月の決済についても親密先であるE社協力のもとクリアし、今後は再建型の法的整理を申し立てる意向だったようだ。
しかし、ここへきてE社を含む支援が得られず、ついに資金繰りが限界に達し、12月25日の一部手形決済が不調に終わった。現状スポンサー候補の有無など今後の事業の方向性は不明。本日午前10時現在、厚木本社は「営業終了」のアナウンスが流れている。
業種 | 建機販売・レンタル |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 神奈川県厚木市寿町1-6-14 |
設立 | 平成19年9月 |
創業 | 平成19年9月 |
従業員 | 35名 |
代表者 | 松井 義仁 |
資本金 | 9,000万円 |
年商 | 177億1,700万円内外(29/7) |
負債総額 | 92億1,510万円内外(29/7期末) |