2016年7月29日 公開

新興製靴工業(株)、他1社｜東京都墨田区

【業種】 婦人靴製造販売
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 21億2,000万円内外（2社合計）

当社と関係会社の(株)ヒロ・コーポレーション（同所、大野 雅史代表、資産管理、昭和63年12月設立、資本金5,000万円）の2社は7月29日、東京地裁へ民事再生手続開始を申し立てた。申立代理人は井上 愛朗弁護士（東京都千代田区丸の内2-6-1 丸の内パークビルディング、TEL 03-5223-7744）、監督委員には上田 智司弁護士（東京都千代田区九段北4-1-5 市ヶ谷法曹ビル803、TEL 03-3222-0776）が選任されている。負債総額は2社合計21億2,000万円内外。このうち当社が21億円内外、(株)ヒロ・コーポレーションが2,000万円内外。
昭和14年創業と、業歴長い婦人靴の製造業者。東京の本社工場の他、福島県二本松市と田村市に製造工場を持ち、海外カンボジアにも製造子会社を置き、大手・中堅専門店や卸業者を中心に販路を構築してきた。ピーク時の年商規模は平成20年12月期41億5,400万円内外を計上。自社ブランド「ｋｕｌｕｌｕ（クルル）」「Ｒｏｓａ  Ｃａｎｉｎａ（ロサ・カニナ）」の製造も手がけていた。
しかし、取り巻く環境は厳しく、競合激化や東日本大震災後の取引先の生産調整の影響、円安による原材料などコストの増加を受け近年の年商規模は30億円台の推移となり、赤字計上を余儀なくされていた。この間、経営コンサルタントを招聘（しょうへい）し、平成26年12月期中に自社ブランドを休止し小売り事業から撤退した他、生産部門を中心とした人員80人内外のリストラを実施するなど合理化施策を進めていた。
平成27年12月期は一層の販売不振、生産力の落ち込みに減収・赤字となっていた中、売上高の3割以上を占めていたという主力得意先の(株)シンエイ（東京都台東区、婦人靴販売）が7月28日付で民事再生手続開始を申し立てる事態に。1億5,000万円内外の焦げ付きも発生し連鎖する形となった。